チェ・ゲバラ。ご存知ですか?
キューバ革命の指導者として知られていますが、実はアルゼンチン人です。
Tシャツのプリントなんかで見たことある人は多いんじゃないかと思います。
モーターサイクルダイアリーズはそのチェ・ゲバラの青春時代を描いた映画です。
(西題:DIARIOS DE MOTOCICLETA)
当時、裕福な国だったアルゼンチンで育ち、恵まれた環境で医師を目指していたゲバラが、なぜ革命家になったのか。
そのきっかけとなった南米縦断の旅を描いたのがこの映画です。
ゲバラがどんな人だったのか、よく描かれています。
初めはどこにでもいそうな真面目で奥手な普通の青年という印象だったのが、ストーリーが進むに連れて、好奇心旺盛で誰にでも平等に接し、正義感あふれる彼のまっすぐで優しい人となりが伝わってきて、今なお世界中でゲバラが愛されている理由がわかるようになりました。
こんな人だから虐げられている人を放っておけず、革命家へと変貌していったんですね。
劇中で一番印象的だったのはペルーで出会った夫婦の言葉でした。
その夫婦は共産主義者だという理由だけで国を追われ、わずかな賃金を求めて炭鉱を目指していました。
彼らはゲバラに仕事を探しているわけではないのに、なぜ旅をするのか問いかけます。
ゲバラは「旅をするため」と答えます。
夫婦の旅の理由は生きるため。仕事がなければ生きていけないのだから。
そんな彼らがゲバラに言うのです。
「旅の無事を祈っている」と。
もし私が彼らの境遇だったら、遊びで旅する彼らにそんな言葉をかけられないかもしれない。。とその言葉の重さが心に響きました。
ゲバラもこのシーンから何かが変わっていったように思います。
本当の旅ってこんなにも人を変えてしまうものなんですね。
あのままバイクに乗ってたら見えなかったのではないでしょうか。(途中でバイクが壊れて歩いて旅をしていたのです。)
だんだんと革命家としての片鱗が見えてくるゲバラに惚れずにはいられません。
会ってみたいと思わずにはいられない。
チェ・ゲバラに興味のある方に、ぜひ見てもらいたい映画です。
他にゲバラの映画は『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳 別れの手紙』もあります。
キューバ革命のドキュメンタリー要素が強い作品です。