メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana/カテドラル・メトロポリターナ)はブエノスアイレスの中心地、五月広場の北側にあります。
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アルゼンチンの大統領官邸もここにある!ブエノスアイレスの中心地、5月広場に行ってみた
アルゼンチンに来て2年半が経ちましたが、この間、ほとんど観光らしい観光をしたことがありませんでした。 ...
キリスト教にあまり縁のない日本人には入りにくい場所ですが、いつでも誰でも入ることができます。
たくさんの人が祈りをささげに来ていますので、静かに祈りの邪魔をしないように見学しましょう。
外観の意味を知ろう
外観の12本の柱はキリストの12使徒を現しており、上部の彫刻はヨセフが兄弟と父、ヤコブと再会した聖書のシーンを表現しています。
右手に灯された炎は「永遠の炎」と呼ばれており、この大聖堂に眠るサン・マルティン将軍を称え、完成当時から絶えることなく燃え続けています。
中に入ってみよう
入ってすぐ、正面の祭壇もすばらしいですが、足元にも注目してみましょう。
床がベネチア様式のタイルで彩られています。
全て手作業で作られており、2004年に修復作業が終了しました。
キリストが十字架にはり付けられたときの3本釘と冠も描かれています。
たくさんのキリスト像やマリア像がある
それぞれに名前や意味があり、その中でも印象に残ったものを紹介します。
からまった紐をほどくマリアの絵
人生にはさまざまな問題が起こりますよね。
からまった紐は人生の問題を表現しており、マリア様がその紐をほどいています。
なのでこちらの像にお祈りすれば悩みや問題を解決してくれるでしょう。
赤い服のキリスト像
レバノンから運んできたオークの木で出来たキリスト像は透明のケースに入っています。
このキリストにお祈りすれば、愛する人と結ばれるでしょう。
SAN CAYETANO像
このキリストにお祈りすれば、仕事運がよくなるでしょう。
SAN MIGUEL ARCANGEL像
天使が悪魔を踏みつけています。
日本ではご先祖様が守護霊となって見守ってくれていると言われていますが、カトリックでは天使が見守ってくれているとされています。
この像にお祈りすれば、天使があなたを守ってくれるでしょう。
サン・マルティン将軍の霊廟
一番の見どころは英雄サン・マルティン将軍の霊廟でしょう。
大聖堂入って右手にあります。
兵士が2人、入り口に立っていますのですぐわかります。
アルゼンチン、ペルー、チリをスペインから独立へと導いたアルゼンチンの軍人。
フランス人彫刻家によってデザインされた大理石の棺の中で、共に戦ったギド(Tomás Guido)将軍やエラス(Juan Gregorio de Las Heras)将軍と共に眠っています。
棺のまわりにはアルゼンチン、ペルー、チリの聖女像があり、彼らを見守っています。
今なお高い人気があり、たくさんの人が参拝に訪れています。
入り口に飾られた旗は、アルゼンチンの軍旗です。
この軍旗はベルグラーノ将軍が制定し、その婦人が手作りしたものです。
こちらはレプリカで、本物はメンドーサにあります。
その他の見どころ
入り口上のパイプオルガン
こちらは現在、これまでに製造された最高級のウォルカーオルガンの1つとされています。
あちこちにある絵画や壁画
壁や天井に描かれた絵は聖書のシーンが描かれています。
キリストやマリアの絵画もすばらしく、さながら絵画博物館のようです。
アルゼンチンを現した天井の窓
晴れた日に見るととても美しいです。
ステンドグラス
2つ並んだ説教壇
マイクがなかった時代、ここに神父さまが立ち、説教をしていました。
もう1つ向かい側に同じものがあるんですが、このように2つの説教壇がある教会は珍しいそうです。
中央祭壇の銀細工
アルゼンチンという国の名前は銀のラテン語表記「Argentum(アルゲントゥム)」に由来しており、ラ・プラタ川も銀の川という意味です。
アルゼンチンの主要産地でもある銀で大聖堂の祭壇も飾られています。
アルゼンチンのAの文字やぶどう、牛、コンドルなどが美しく銀で細工されています。
メトロポリタン大聖堂の場所
地下鉄D線のカテドラル駅、A線のペルー駅、E線のボリーバル駅などが最寄り駅となります。
駅から出ると目の前に五月広場が広がっていますのですぐに見つけることができます。
まとめ
キリスト像やマリア像にはそれぞれ逸話(意味)があり、まるで日本の神社やお寺のようです。
恋愛成就や商売繁盛、交通安全、受験の神様など、お寺や神社にも特徴がありますもんね。
ぜひともあなたも気になる像へ祈りに行ってみませんか。